5/28 森へ入る

この時期は昼間は暑くなるからぼちぼち半袖を出し始める。長袖はしまわないからハンガーが足りなくなる。さあ、今日は久しぶりに森に出かけることにした。やらないといけないことが山積みあるけど、それを気にしてたらこのまま死んでしまうじゃないか。 季節が夏に向かっているのを感じる。19時をまわってもまだ明るい。朝の空気はもう夏の匂いになった。アパートの前の桜は、冬の枯れ木の寂しさも、桜の花の高揚感ももうなくて、今は静かに新しい葉を育てている。 いつも行く森は家のすぐ近くだ。今住んでいる安アパートは、古くて坂の上だから安いのだけど、それは必ずしも悪いことではない。 森に入る。音が、匂いが、どっと押し寄せてくる。沢が流れ、谷の上には木々が生い茂る。谷筋に沿って中へ入っていけば神社がある。神社の右手には山頂への道、左手には獣道。今日は獣道を歩くことにした。沢の音を聞きながら進んでいると、ああなんでもっと早く来なかったんだろうといつも思う。確かな気持ちが戻ってくる。